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2007年9月12日 (水)

病院の生活

入院中はよく小説を読んだ。

小説をちゃんと読んだのは、

学生時代を除けば、

「アルジャーノンに花束を」を読んで以来だ。

アルジャーノンはなかなかに分厚い本だが、

病院で読んだのは薄い文庫本だ。

 

なぜか病院に置いてあった小説は、

殺人事件やSF物が多く、

人が死ぬ話は好きじゃないので、

読んで面白い本はあまりなかった。

 

読んだのは、

作者も題名も忘れたが、

東京から海辺の田舎町の大学に行った人が、

カメラにはまり、大学生活をカメラと、

それを取り巻く人との関わりを描いた小説を読んだ。

まだデジカメのない時代の一眼レフの話で、

専門用語もちょいちょい登場し、

時々理解できなかった。

主人公の、女性に対する価値観が俺と全然違うので、

そこも読んでいて気持ちよく読めなかった。

 

喜多嶋隆のブラディ・マリーをもう一杯も読んだ。

これはまあ、面白かった。

元警官で現在バーテンの女性が、

ある事件を解決するため探偵活動をするのだが、

事件自体、複雑な推理ものでもなく、

全体的には事件を通した恋愛小説風だが、

その恋愛部分も深くもない。

でもそういうあっさり感が良かった。

登場人物がなかなかにキャラが強く、

そこが読んでいて惹きつけられる部分だ。

 

夏目漱石の三四郎も読んだが、

方言ともつかない古い言い回しが、

どうにも理解できず、これは途中で読むのをやめた。

 

どくとるマンボウ航海記も読んだ。

これも古い小説なので、

現代じゃ使わない字や言い回しが多数出てくるが、

三四郎よりは理解できた。

なにより、航海記というだけあって、

行く先々での話が面白い。

 

 

ところで皆さんは小説って読みますか?

俺は全然読まない。

マンガは大好きでめちゃめちゃ読む。

 

だからどうにも解せない部分がある。

小説は、絵がない。

当たり前だけど、重要だ。

いくら登場人物が、例えば眉毛が太くて輪郭が

ゲタのように四角く、沖縄人っぽい顔と書かれていても、

いくら景色が、堤防があって遠くに島が見えるだの、

ハワイのビーチだ、海岸沿いの道路だ、何階建ての

高級マンションだ、同じ造りの部屋だの書かれていても、

どうにも想像しきれない。

マンガなら、一発で、こういう顔だ、こういう景色だ、

バガボンドなら見入ってしまうほど美麗に描かれている。

だから、読み終わってもスッキリしない。

結局人物像や景色があやふやなまま終わってしまう。

人物も景色も、結局自分の今までの経験上、

出会った画で想像し、「きっとこんな画だろう」と妥協する。

そんな作業が、小説を読む上で生じる。

 

だけど、小説にもマンガにも描けないのは、

「色」だ。

このへんは小説なら、

海の色が藍色だの紺色だの群青色だの、

赤潮はすくってみるとオレンジジュースのような色だの、

描写が細かい。

マンガなら、カラーページの場合なら表現できるが、

基本的には白黒で、

いちいち、この海の色は何色だの書かない場合が多い。

が、結局どちらでも表現しきれない。

 

きっと、小説を読んでるときの俺の顔は、

眉間にしわが寄って、

怒っているでもない、

困っているでもない、

不思議な表情をしているんだろうな。

 

なんだか難しい話になっちゃいました。

 

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